季節外れですが、昨日家内にそうめんを作ってもらいました。

たまたま乾麺のそうめんがあったのが理由ですが、よく考えてみたら、そうめんとひやむぎはいろいろな点で違いがあることを思い出しました。

そうめんとひやむぎは、味やのどごしの点で違いがありますが、それ以上に歴史の違いが大きいことがあげられます。

そうめんもひやむぎも、日本人が改良していった努力の産物です。

実はそうめんが七夕に関係している話、興味深いと思いませんか。

ここではそうめんとひやむぎの違いについて、わかりやすくいっしょに見ていきましょう。

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そうめんとひやむぎを食べくらべた違い


そうめんもひやむぎも、少し小腹が空いたときに手早く調理出来る利点がありますが、そうめんとひやむぎってどう違うのでしょう。

まずは簡単に、食べくらべたときの違いから書いてみようと思います。


そうめんはつるっとしていて、気軽に食べられます。

そうめんは細いのでゆで時間が短く、つゆがからみやすいので、薄味のつゆを使うのが良いようです。

麺が細く短いので、そうめんはのどごしが良い食感です。

のどごしがよい分、食感が物足りなく感じる面があります。

そうめんは、夏に食べるのが本来の食べ方なので、食感を足すなら、刻みみょうがなどの薬味を添えることも効果的です。

記事を書くにあたって、無理を言って家内にそうめんを作ってもらいましたが、食べる量の加減が自由なので、胃腸にもたれることなく、ほどよく食べることが出来ました。


いっぽうひやむぎですが、以前食べた記憶では、満腹感が強かったように思います。

後に見ますが、ひやむぎはうどんへと発展していったので、うどんを食べるのと同じくらい、お腹にずっしりきます。

ひやむぎは麺がそうめんより若干太いので、湯で時間も多少長くかかるし、その分食感もしっかりとしています。

つゆも濃い目のものを使うと美味しいし、そうめんに比べて麺も長いので、のどごしの点ではそうめんに座を譲りますが、ひやむぎはなかなか食べ応えがあります。


そうめんはのどごしがよく、ひやむぎは食べ応えがあるのを見たところで、つぎはおいしい食べ方の違いについて見ていきましょう。

そうめん ひやむぎ 違い

そうめんとひやむぎのおいしい食べ方の違い


そうめんとひやむぎでは、おいしい食べ方のコツが少し違います。

一般的にも、のどごしなら麺の細いそうめんで、味を楽しむならひやむぎが良いと言われています。


食欲の落ちる暑い季節に食べるので、麺が細くて短いそうめんは、冷たくしていただくのが一般的です。

そうめんの食べ方に少し工夫すると、さらにおいしくいただくことが出来ます。

そうめんは麺が細く、つゆがからみやすいので、だしの工夫で料理の幅が広がります。

現在では、にゅうめんと言って、温かいだしでいただく機会すらあります。

うちではしいたけの温かいだしを使い、溶き卵を加えて栄養価を高くする作り方をしています。

相性のよいつゆを使うことで、そうめんのレシピに幅が出るように思います。


つぎにひやむぎの意外な使い方をご紹介しますが、麺が太いので、たとえばパスタの代用が利きます。

うちでは、消化の弱い娘のために、あえてパスタは使わず、ひやむぎで冷製パスタを作っています。

ひやむぎは茹で時間が若干ながく、意外と麺にコシがあるので、いろいろな具材と合せても、麺の食感は保たれたままです。

麺が太いので、ひやむぎを冷やしうどんの代わりに使うことも可能です。

寒い季節には温かいうどんを食べるのが主流なので、夏ならではのひやむぎの食べ方の1例として、ひやむぎのサラダなどいかがでしょう。

あっさりとした夏野菜の食感と、コシの太いひやむぎがよく合います。

なんといっても、さまざまな具材に負けないコシに、ひやむぎの魅力があるように思います。


そうめんとひやむぎのおいしい食べ方の違いを見たあとは、その作り方の違いについて見ていきましょう。

そうめん ひやむぎ 違い

そうめんとひやむぎの作り方の違いには理由がある


つぎに、ひやむぎとそうめんの作り方のちがいから、その味の違いの理由を見ていきましょう。


原料を小麦と塩と水を使う点は、ひやむぎと同じですが、そうめんは練った材料を油を塗って引き伸ばし天日で干して作ります。

そうめんは、きめの細かい小麦粉に油を使って延ばして作ります。

質の良いそうめんは伝統的な方法で作られています。

そうめんは油抜きのために、1年以上は熟成期間が必要です。

そうめんが、細くてもつるっとコシがあるのは長期間乾燥させているからです。

現在では、麺の太さが1.3mm以下をそうめんと呼んでいます。


ひやむぎも小麦と水と塩を使う点ではそうめんと同じですが、油を使わない点と、裁断して作る点で、そうめんと違っています。

ひやむぎは、きめの荒い小麦粉に油を使わずに、生地を細く手で切って作ります。

ひやむぎは1.3mm以上1.7mm以下のものを指します。

うどんと同じ作り方をしているために、ひやむぎにはコシがあるというわけです。


そうめんとひやむぎの作り方の違いを見たあとは、歴史の違いを簡単に見ていきましょう。

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そうめんとひやむぎの歴史の違いから見てみる


そうめんとひやむぎにはどんな歴史があるのでしょう。


そうめんは意外と古い歴史を持っています。

そうめんの歴史は、今から1400年前にさかのぼります。

1400年の歴史は驚きですが、長い努力と改良の結果、細くてもつるっとのどごしの良い麺が出来上がったというわけです。

そうめんの原型は7世紀頃に中国から伝わった「索餅」が発展したものです。

索餅というのは、小麦粉を練ってつくった、太麺みたいな感じの食べものです。

いろいろ日本人が改良を加えてきた努力の結果、そうめんの製法は鎌倉時代に確立しました。

室町時代には「素麺」の字が当てられていたようです。

そうめんは古くから日本人に愛されてきた食べ物です。


いっぽうひやむぎですが、室町時代が起源で、「切麦」から発祥したものです。

文字通り小麦粉の生地を切って作られていたのがひやむぎです。

ひやむぎの強いコシや食べ応えは生地を直接切り分けることに由来しています。

室町時代にはそうめんが存在していまいしたが、ひやむぎのほうは、今で言うところの細めのうどんのことを指していました。

蒸し暑い季節に、冷たく茹でて食べるものを冷麦(ひやむぎ)、寒い季節に食べるのを熱麦(あつむぎ)と呼び分けていたようです。

熱麦はすたれていきましたが、これは後の時代に登場したうどんが熱麦の座を奪ってしまったからです。

つまりひやむぎこそ、うどんの原型だったわけです。

歴史は浅いですが、ひやむぎも古くから作り方の伝統は守られてきました。


ひやむぎとそうめんの歴史を見たあとは、最後に、そうめんと七夕の関係を見ていきたいと思います。

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そうめんとひやむぎの違いは七夕と関係している


実は、そうめんは七夕のお供えものでした。

もともと冷や麦はうどんの原型だったので、昔は行事とは関係なく1年を通して食べられていました。


平安時代の記述に、七夕に索餅を食べたとあります。

索餅とは、そうめんの原型になったと先にお伝えしました。

古来より、そうめんは七夕のときに食べる特別なお供物でした。

乞巧奠(きこうでん)という中国の風習が日本に根付いたものが日本の七夕ですが、七夕といえば織姫と彦星が一年に一度会う日です。

流し素麺というものがありますが、これはそうめんを天の川に見立てたものです。

1年にたった1度、7月7日に食べるのがそうめんだったのです。

恋愛成就の祈願が、そうめんには込められていました。


一方で乞巧奠のお祭りには、細い麺を糸に見立てて裁縫が上手になるよう祈願する意味合いもありました。

「七夕」を「たなばた」と読むのは、「棚機(たなばた)」からゆらいします。

棚機とは、織物を作る機械のことを指しています。

そうめんの細い麺は、織物の糸を表していたのです。

そうめん ひやむぎ 違い 

そうめんとひやむぎの違いって何?味とのどごしのよいのはこっちのまとめ


そうめんとひやむぎについて見てきましたが、普段何気なく食べているそうめんやひやむぎにも、違いがあったのですね。

日本人が独自に改良していったそうめんやひやむぎだからこそ、やはりおいしいわけです。

七夕にそうめんを食べる習慣は、中国の習慣に由来しますが、日本には独特の食文化の歴史が発展していきました。

今は季節に関係なく、そうめんもひやむぎも楽しめる時代になりました。

冬は温かいにゅうめんで、体を温めてみませんか。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


by はぐれ鳥

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