今回は、年金生活をしている方同士の、結婚について考えてみます。

昨今では、年金受給者同士の結婚が急増しています。

この事態の背景にあるものは、一体なんでしょうか?

また、実際に結婚した場合の生活不安を、どう解決していくかも同時に考えていきます。

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増える年金生活者同士の結婚

昨今、配偶者に先立たれたり、いわゆる熟年離婚などによって独身となる方が増えています。

厚生労働省の調査では、50歳を超えて結婚する人の数が、2000年を節目に、急増しているとのことです。

主に、シニア婚と呼ばれる社会現象が、最近クローズアップされるようになってきました。

さらに、障害を持った方同士の結婚も、ここ最近、増加の傾向にあります。

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つまり、年金受給者同士の結婚が急増していると考えられます。

これらの現象の背景には、さまざまな要因が隠れていますが、やはり見え隠れするのは、貧困と健康不安という問題です。

一人暮らしの高齢者や、障害者の問題

一人暮らしの高齢者は、健康面での不安や介護の問題を抱えて生活しておられます。

これは障害を抱えた方にも、そのまま当てはまります。

きわめて深刻なことに、収入面での不安に、健康面での不安が加算されています。

急増する高齢者の方が、ご自身の孤独感に苛まれて、結婚相談の門を叩くことも珍しくなくなって来ました。

現代では、高齢者の数が急激に増加しつつあるために、結婚の様態にも大きな変化が兆し始めています。

つまり、高齢者増加によって、ライフスタイルや結婚観にも、大きな変化が顕著になってきたということです。

経済的な面のみならず、健康への不安から、伴侶を求める人たちが急増しているのです。

では果して、年金生活者同士の結婚で、現実に生活していけるのでしょうか?
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収入が年金に限定されてしまう生活とは

一般的に、老後が年金だけで成り立っていくのかという問題です。

確かに、厚生年金に20年以上加入していれば、配偶者加給金が受け取れます。

では、果して生活が成り立っていくかどうかというと、ここでも大きな疑問があります。

一般的には、自営業者の場合、年額夫婦で130万くらいで、会社員の場合、280万ほどです。

障害年金2級受給者の場合、年額夫婦で160万程度だと言われています。

受給出来る年金の額には幅があるにせよ、やはり生活不安は拭えません。

贅沢はおろか、生活が営めるか否かのギリギリの水準、もっと言えば、生きていくだけで精一杯の収入だと言わざるを得ません。

  • 国も、この事態を重視しています。
  • 国は年金の納付期間を25年から10年に短縮しました。

ここで逆の視点からも考えてみます。

例えば無年金の方の数は膨大(社会保険庁の調査では、平成19年時点で118万人)であり、これが将来、国家財政の根幹を揺るがせる重大な問題であるとの認識が官民で共有されています。

こうして考えてみると、逆に言えば、年金が給付されていることは、最低限とは言えど、ライフラインはギリギリ保たれているということです。

年金生活者同士の結婚では、将来への生活への不安が生まれて当然ですが、年金が給付されているということは、なんとか生きられる、ということです。
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生活不安を、どう解消していくか

高齢者同士の結婚では、互いに長い人生経験の果てに結ばれるわけですから、心理的にも、大きな摩擦や乖離といった、様々なストレス要因が考えられます。

障害者同士の結婚においても、お互いに、健康面で共倒れのケースも想定されます。

生活上の収支や住宅、健康不安や家族関係の変化など、様々な不安をどう解消していくか。

国や行政の負担能力は、これから著しく落ちていくものと思われます。

高齢者の年金は減額されていく一方です。

さしあたっての解決策は、残念ながら現状ではありません。

ですが、一方で、結婚は逆に作用する面にも目を配らないといけません。

誰かと共に暮すというのは、人間の本源的な本能や欲求に根ざした、大きな喜びでもあるからです。

ただ、生活が成り立っていけばいいのです。

動機はどうであれ、あるいは清貧な生活を強いられるのであれ、独居老人の方の孤独死の例を思えば、誰かと共に暮らすというのは、はるかに幸せなことだからです。

総務省の報告では、高齢者単身世帯の数は、平成23年には470万世帯を超えると指摘しています。

上述の総務省の報告書は、この記事から5年前の状況予測ですから、現状では、高齢者単身世帯の数は、幾何級数的に増えているはずです。

同時に報告書の中で指摘されているのは、単身高齢者の社会的孤立の問題、つまり認知症などで適切な行政サービスの恩恵にあずかれないケースや、高齢者が地域社会から孤立して死亡するケースなどです。




ここで言う行政サービスとは、収入区分や年齢、家族構成や疾病など、さまざまなファクターを考慮して、条件の良い住宅を提供してくれるサービスを指します。

年金で住居費が足りないなら、市区町村は公営住宅を紹介してくれます。

また、多岐に渡る、高齢者向けの一般行政サービスなどを、よく調べてみることも大切です。

どちらか一方が、認知症になったとしても、行政は疾病の状況に対応したサービスを提供してくれます。

それは、夫婦であれば、どちらか一方が気付くはずであり、適切な行政サービスを受けることが可能になります。

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単身高齢者が認知症になったケースでは、そうもいきません。

結婚は、互いに自立出来る人間同士の結びつきですが、生活への不安から結婚するのも、一つの道です。

結婚によって引き起こされる、新たな生活不安や課題を十分認識していれば、合意の下に、結婚するのも良い選択でしょう。

高齢者や障害者の方以外の方にとっても、結婚することは難しい時代です。

結婚する以上、互いに強力し合う以外に方法は無いのです。

自立出来ないが故に結婚するというのは、逆転した考えなのかも知れませんが、老人や障害者の一人暮らしの現実は、あまりに過酷です。

ある知人の医師は、要介護者同士が、結婚によって自立度が上がった例を挙げていましたが、これは希少なケースではなく、年金生活者同士の結婚を考える際に、十分に示唆的です。

さしあたっての、問題の解決手段としての結婚

ここでは、貧困率の高いとみられる、年金受給者同士の結婚にまつわる様々な問題点を列挙しました。

こうした事情の背景には、超高齢化社会の切迫と、要介護者や障害者の自立困難などの問題が、明瞭に感じ取れます。

老いてなお、現実は厳しいがゆえ、やむにやまれず結婚せざるを得ない方も大勢居られるようです。

結婚は、ある程度の担保になるかも知れません。

先に述べたように、配偶者に介護が必要な場合の支持や、独居にまつわる孤独感の解消など、確かに利点も考えられます。

結婚相談所に、年金証書を持参する男性の方もいらっしゃるそうです。

時代は大きな転換点に差し掛かったようです。

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年金だけで結婚できますか?生活の不安をどう解消すればいいかのまとめ

年金生活者、すなわち高齢者や障害者同士の結婚には、メリットもあります。

なんと言っても、注目すべきは、助け合う伴侶(パートナー)が存在するという面です。

互いに助け合う気持ちがあれば、清貧であれ、孤独死するよりは、はるかに状況は良いでしょう。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

by はぐれ鳥
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